ヤマトシジミ(大和小灰蝶、大和蜆蝶)

学名Zizeeria maha
英名:Pale Grass Blue
分類昆虫綱 チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科
サイズ:2cm弱(前翅長)
時期:春~秋
分布:本州、四国、九州
レッドリスト(絶滅危惧種):掲載なし

ヤマトシジミ成虫♂
ヤマトシジミ成虫♂

概要、特徴、生き方など

 薄い灰色地に黒いドットのある翅を持つ、最もよく見られるシジミチョウの仲間の一種です。翅の背面はオスでは青、メスは黒と、色が異なります。

 幼虫はカタバミの葉を食べて成長します。幼虫が割とどこにでも生えるカタバミを食草としていることもあり、都市公園などの都市部でも見かける機会が多い種です。

 熊本県立熊本北高等学校生物部がカタバミアカカタバミオッタチカタバミムラサキカタバミの4種について、ヤマトシジミの幼虫の食痕等を調査したところ、ムラサキカタバミのみ食痕が見られなかったとのことで、ムラサキカタバミヤマトシジミの幼虫には食草として(あまり?)用いられていないようです1)

自然界での役割(管理者の私見を含みます)

 幼虫はカタバミ類の葉を餌にしていることから、植物質の栄養素を、昆虫食の動物が利用可能な動物質の栄養素に変換する役割を担っていると考えられます。また、カタバミ類がの繁茂しすぎるのを調整する役割も担っている可能性があります。
 成虫は、花の蜜を吸うので、ポリネーターとして花粉媒介の役割を担っていることが考えられます。

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ツバメシジミ(近縁種)
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ウラナミシジミ(近縁種)
◆参考文献

1 古川雄大, 崎山翼, 若宮千武, 一甲絢子, 松村翼. ヤマトシジミの食草の違いによる産卵と成長の比較. 化学と生物 / 58巻 (2020) 11号, p.640-643

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